映画『スリー・ビルボード』あらすじ・解説・レビュー

こんな方へ

・理不尽や不条理に苦しめられている人
・怒りに我を忘れ、周りが見えなくなってしまった時
・誰かに何か仕返しをしようと考えている人

〔 こんな方は控えてください… 〕
・心に余裕がない人
・ハッピーエンドを望んでいる人
・明るく楽しい気持ちになりたい人

本サイトでは気分や目的別にカテゴリー分けをして作品をご紹介してします。他の作品も是非ご覧下さい

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作品情報・あらすじ

  • 作品名(原題):スリー・ビルボード(THREE BILLBOARDS OUTSIDE EBBING, MISSOURI)
  • 制作年度:2017年
  • 上映時間:116分
  • 監督(制作国):マーティン・マクドナー(イギリス・アメリカ)
  • 主な受賞歴:アカデミー賞(主演女優賞・助演男優賞)

怒れる母親が起こす執念と衝突の物語

レイプにより惨殺な形で娘アンジェラの命を奪われた主人公のミルドレッド。
いつまで経っても犯人を捕まえることができない地元警察に抗議をするため、田舎の道沿いに過激な抗議メッセージを載せた3枚の巨大看板を設置する。

この看板がビルボード街を巻き込み大きな騒動を巻き起こす物語。

<登場人物>
・人格者、生真面目であり多くの人からの信頼のを得られながらもミルドレッドに名指しで否定をされたウィルビー所長
・気性が荒く怠け者でありながらもウィルビー所長に大いなる信頼を寄せるディクソン保安官
・ミルドレッドに手を貸したお調子者で看板屋オーナーのレッド
・ミルドレッドの息子のロビーや離婚した元旦那のチャーリー

事件の悲しみから暴走をしはじめるミルドレッドを中心に、彼ら警察や周囲の町人など罪のない人間達の間でおこる衝突や感情を描いています。

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解説・レビュー ※ネタバレ含む

「怒りは怒りを来す」

この映画の面白いところは、誰もが共通に持つ「怒り」が引き込まれた人間の結末が繊細かつドライに描かれているところ。

ミルドレッドが抱える悲しみは、きっと本人にしかわからなく私たちの想像を上回ると思います。
しかし、目の敵としてきた警察署長が実は立派な人間だったということ、ミルドレッドを助けようとする息子や友人までもが不幸に巻き込まれていっても行動を止めない彼女の行動には疑問を感じてしまう自分もいます。

エビング町で起きた一つの悲しい事件が、直接的に悪いことをしたわけでもない多くの人達を巻き込み不幸にしていくのです

まるで天から見ている神様が皮肉っているように、怒りに我を忘れた人々のやることなすこと全てがうまくいかなくなってしまうのです

そして、肝心の犯人は最後まで明確にはなることはありません。もしかしたら本当の「悪」である犯人はどこかでバカンスを楽しんでいるのかもしれません。本来裁かれるべき人間が意気揚々と過ごし、同じ悲しみや怒りを共有しているもの同士が勝手に不幸になっていく、これでは本末転倒ですよね。

でもこれ、私たちも同じ経験をしたことありませんか?

心にためている怒りや憎悪はいつの間にか膨れ上がり、その感情が引き起こす行き過ぎた行動が、哀しいことにも関係のない”善人”を巻き込み、本質から離れていってしまうのです。-

人間が持つ素晴らしい一面

ただ、それだけだと悪いだけで終わってしまいますが、もう一つ注目すべきは人を「許す」ということが引き起こす末路が描かれているというのもこの映画の面白いところです。

本作の中ではウィルビー所長という、人格者であり誰からも信頼を得られる人間でありながらも、公の場で名指しで否定をされ、挙げ句の果てには末期の癌も患っており、最も”不幸”に思えるポジションに立たされている人物が登場します。

しかし、彼がしたことは「全てを受け入れ、許す」ということ

家族のことを大切にするのは勿論のこと、事件に対しては真摯に向き合い、厄介者の如何しようも無い部下のことも最後まで気にかけ、散々自分のことを否定してきたミルドレッドにさえも、その気持ちを汲み取りサポートをします。

自分が散々な状況でありながら、中々できることではありませんね。

当の本人にとっては決して良いと言える結末にはなりませんが、彼が起こした行動が回り回って全てを良い方向へと変えていくのです。
この素晴らしき行為は、荒くれ者で如何しようもないディクソンを性格でさえ変えてしまいます。

怒りと相反し、許すという行為が来す結果も繊細に描かれています。

他人事では終わらない

結局、この映画の終焉は”犯人らしき”人物を見つけたミルドレッドとディクソンが銃を持ちその在りかに向かう場面で終わります。

あなたはエンディングのその先に、ミルドレッドとディクソンがどんな行動を起こしたと思いますか?

確証のない人間に怒りをぶつけにいくか、はたまた許す(他の結露を見出す)のか。
あなたが想像するその結論が、もしかしたらあなた自身のことを表しているのかもしれません。

スリービルボード はアメリカの中西部に実在するミズーリ州をモデルに(エビング町は架空の町です)、少し極端な表現で人間の内面とそれがもたらす結末について描いていますが、大小はあれど「怒り」は全員が持つ共通の感情です。

自分だったらどうするか?あるいは、怒りに我を忘れている自分自身を客観的な目線から見直すためにも、非常に魅力的で考えされられる作品です。

受賞歴

アカデミー賞(2018年)
主演女優賞・助演男優賞

ゴールデングローブ賞(2018年)
映画部門 作品賞・映画部門 主演女優賞・映画部門 助演男優賞・映画部門 脚本賞

その他受賞歴
英国アカデミー賞・全米映画俳優組合賞・放送映画批評家協会賞 等

賞が多すぎてどれがすごいのかわからない….」という方はこちら!
 👉 映画賞ってどれがすごいの?

マーティン・マクドナー監督の作品

映画監督:マーティン・マクドナー
・2018年:スリー・ビルボード(監督/製作/脚本)
・2017年:ナショナル・シアター・ライヴ 2017 「ハングメン」(作)
・2013年:セブン・サイコパス(監督/製作/脚本)
・2011年:ザ・ガード 西部の相棒(製作総指揮)
・2008年:ヒットマンズ・レクイエム(監督/脚本)

「そもそも映画作りに誰が一番重要なの?」という方はこちら!
👉 映画作りのキーマンは誰?

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